着物地から演奏用のドレスへ 40代以降の先生方の素材選びに 「着物地からドレスになさってはいかがでしょうか」 と提案して 演奏会用のドレスにリメイクをしました。

現状は ほんとうに40歳代以降の方々に似合う演奏用にお召しになる素材が探すのに難しく 無い と言ってもよいほどです。  お祝い事のパーティー着としてのデリケートな素材はありますが 演奏するドレスには向きません。

そこで ドレスにリメイクをしても良いお着物はお持ちではありませんかと お訪ねしましたら 「母からの譲り物で もう着るような生活ではないので これはドレスになりますか?」と ご提案頂いた着物がこちらの写真になります。

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モダンな熨斗目模様のお着物です。

この全体柄を念頭に置き 着物を解体(全部ほどき 元の反物にもどします)

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ゆのし クリーニングから上がった反物を並べ柄の位置配置を検討します。
着物は通常の着物巾と 半分に切ったパーツがありますので それらを上手く組み合わせてデザインを起こします。

モダンな着物柄でも柄の有るものは、ドレスとして全部使用すると、とても重く見えて洒落た感じにはなりません。

ドレスにするには 動きやすさを感じる、見た目の軽さを表現する事が大事になります。
着物生地は洋服地地より重みがありますので 生地はストーンと落ちる要素があります そのまま着物生地に任せると ドレスの雰囲気が出ませんので ドレスの特徴である広がり、軽さをドレスの中に表現しなければなりません 工夫するところは、そのような点になります。

モダンな柄でも、着物生地をそのまま利用すると 「あ~ お着物ですね」 になりますので
着物の生地の表面を洋服、ドレス生地に変化させる必要があります。

着物の色は洋装にない色(和文化に合う)が映えますので ドレスにする時はドレスに合う色、として生地の表面を変えます。

グリーン系にゴールドが入った極薄のオーガンジーを全体に重ねて仕上げました。

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少しダークなトーンにすると 着物の雰囲気から離れてドレスの雰囲気の色合いになります。

表面のオーガンジーの光沢が ドレス地にある光沢に近づいてきます。

着物一着でこのドレスは出来上がりますが ドレスの軽く、爽やかさを出す為に 身頃のヨーク、襟部部分を別生地で仕上げました。

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着物生地は重さがありますので、胸位置の切り替えは縫製上しっかり縫い込まなければなりません それをカバーするために華やかなビーズを飛ばして装飾にしています。

光沢のきれいなオーガンジーはポリエステルになりますので (シルクのオーガンジーは光沢がありません)着物地の絹地との重ね方には少しテクニックも必要になります。

着物地からドレスにリメイクする事は ただ単に着物地を利用してドレスを作っても ドレスの風合いが表現されないと ドレスとしての美しさ、品が出ません。  和装とも洋装とも どちらでもない雰囲気のものになりますので 注意が必要です。

着物地は絹の匁で、重ければ 良し と着物業界では言いますが その着物地を何にリメイクするかで リメイクする表現が違って来ます。

着物地をコートなどにリメイクする場合は 生地の重さだけではなく、生地の厚み分のふっくら感も必要になります リメイクする形がなんであるか? その形の存在は洋服ではどんな雰囲気、風合いであるかを知ってからのリメイクが大事ではないかと思います。

永年ドレス作りをしていますので ドレスとは、こうである ことを十分知った上でのリメイクをご提案しています。

このような着物からのドレスは、ある程度年代が高い方には実によくお似合いになります。
そのまま仕舞忘れるている事は大変勿体なことですね ドレスにする方々はごく一部の方ですので お出かけ着やお洒落着として 再利用されると、楽しみも増え 世代を超えたお話がはずみますね。